あらためてサイディングをご紹介。

その他, 外壁備忘録, 実績

最近妻に「外壁ってサイディングだったよね?」なんて声をかけてみると「…サイディング!?サイジング?」といった始末の旦那様へ。

建築系の仕事をしていたり、DIYが好きな人はサイディングと聞けば外壁材とすぐ思い浮かぶかもしれませんが、「サイディング」という言葉は意外と専門用語でなかなか分からないものです。

そこで今回はサイディングとは何か?いくつか種類があるのか、その各特徴は何なのか?を調べていきます。

サイディングというのは建物の外壁に使用する外壁材の一種です。一般的にセメント製や金属製のものを指すことが多いです。

そもそも外壁の施工方法には「湿式(しっしき)」と「乾式(かんしき)」の2種類があり、「湿式」には塗り壁・タイル張りがあり、「乾式」にはサイディングがあります。一定サイズの板を外壁に貼り付けていく方法です。工場で予め成型された板(=「サイディングボード」と呼ばれる)を壁に貼っていくことで外壁が完成します。

壁の広さに合わせて「サイディングボード」をカットし、それぞれのつなぎ目をしっかりと埋めます。そうすることで、板の貼り合わせであっても雨漏りや剥がれを防止することができます。

「塗り壁は表面を塗るもの」「サイディングは板(パネル)をペタペタ貼り合わせていくもの」と覚えると簡単です。

ポイント その1

サイディング=建物の外壁に貼る、仕上げ用の板材のこと。

サイディングの特徴は?

サイディングの特徴として、何よりも工事価格が安く済むことが挙げられます。最近の一般住宅で普及している大きな要因も、その工事価格です。サイディングを採用している住宅は全体の7割〜8割にも及ぶそうですよ。

また、工事価格が安くなるだけではなく耐水性に優れている、耐天候性に優れている、種類・デザインが豊富、工場生産なので品質が安定している、といった特長もサイディングが普及した理由です。

一昔前まで主流となっていたモルタル壁(塗り壁)は職人さんが一つ一つ手作業で仕上げていくので時間がかかりますし、経年劣化に伴い表面がヒビ割れするリスクもあります。小学校の時、校舎の外壁に大きなヒビ割れがあったりしませんでしたか?あれは塗壁の経年劣化が原因です。

しかし、サイディングの場合は板を貼り合わせて施工するので施工時間が短縮できますし、塗り壁に比べて特殊な技術が必要ないので工事費用も比較的安くすみます。さらに、耐水性、耐天候性などを考慮して作られているため、塗り壁に比べて経年劣化しにくくなっています。

ポイント その2

一般的に、塗り壁に比べて工事費用は安く済み、経年劣化もしにくい。

サイディングの耐用年数・メンテナンスは?

経年劣化しにくいといっても、「一生ものの壁」というわけではありません。

窯業(ようぎょう)系と呼ばれる一般的なサイディングは、セメント質と繊維質により形成されています。そのため、サイディングの元となる材料には吸水性があるので、防水性の機能を保たせるには表面の塗装が重要になってきます。

つまり、表面の塗膜(塗装の膜)が劣化してしまうと、雨を吸収して劣化してしまう可能性があります。その状態を放置してしまうと、建物自体の構造にまで大きな影響を与えることも…。

この塗膜の耐用年数は一般的に7年〜8年と言われています。サイディングが劣化してくると

つなぎ目の埋めるシーリングが剥がれる

サイディングボードが反る

サイディングボード自体が剥がれる

チョーキング(触った時に白い粉がつく)

などの症状が現れます。このチョーキングが現れたら表面の塗装が剥がれているサインです。この状態では防水効果が薄くなっているということなので、再塗装などの修繕が必要です。

ポイント その3

サイディング表面の塗膜が防水面で重要。

また、窯業系サイディングは蓄熱しやすい性質があるので表面に耐熱処理をしてあげることも重要です。室内を快適な空間に保つためには、外壁のメンテナンスを定期的に行いましょう。

お家のサイディング、一度触ってチェックしてみたほうがいいかもしれませんよ。

関連記事一覧